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Poccaは、学校の枠を超えた文化系・地域部活動の全国展開を支援するNPO法人です。

TEL. 0537-29-5491

〒436-0225 静岡県掛川市家代1834

理念/活動指針CREDO

経営理念 / 社会的な位置づけ / 基本的価値観 / 活動指針 / 行動指針 / 参照:部活動の定義

経営理念

一円融合を基とした文化部活動改革を通じて、行動的市民を各地に輩出し、全国の地方創生に寄与する

○○○○○○○○イメージ

Poccaが推進する文化系・地域部活動では、基本的価値観の一つ「一円融合」の考え方をベースにした在り方を追求します。

文化部活動改革は、文化部における「部活動改革」を意味します。

部活動の問題といえば、すぐに注目されるのが活動時間や休日など時短が話題にあがります。
学校の部活動が抱える諸課題(部活動の肥大化、過熱化、活動時間の長時間化、活動費用の高額化など)を解消していくことが求められます。
[⇒ 社会的な位置づけ(2)を参照]

もう一つ、さらに大切なことは、部活動の中身そのものです。
それは、学習指導要領が定める部活動の定義に準拠した本来あるべき部活動の姿(原点)に回帰することを意味します。

定義にある「責任感や連帯感の涵養」は、これまでの学校の部活動でも、地域の文化・芸術団体でも育むことができます。Poccaが最も重要視するのが、未来を見据えた学びが得られることにあります。生徒の自発的な参加から「自主性・主体性」を最大限に尊重し、常に部員同士の話し合いにより合意形成をしながら、活動をデザインしていくことが大切になります。
そして、定義にある「教育課程との関連が図られるように留意すること」を最も重要視しています。
[⇒ 社会的な位置づけ(1)を参照]

地方創生を目指す団体は、今も社会で多数活動しています。
行動的市民の輩出に寄与する団体も、部活動以外でも様々な形で活動を展開しています。

ところが、半世紀にわたって学校の部活動が築いた伝統がもたらす、一種の思考停止状態から脱却し、未来に向け教育課程が目指す学びを得られる真の意味での部活動改革を推進する文化系の団体が、いまどれだけ活動を展開しているでしょうか?

私たちPoccaは、部活動の原点回帰をはかる「ランドマーク」であり続けます。

そして、その原点から広がる輪が全国各地に展開し、行動的市民の輩出という花を咲かせ、地方創生という果実として結実していくことを法人経営の理念に掲げています。

   


社会的な位置づけ(1)

教育課程が目指す学びに準拠する観点からの位置づけ

ゆえに、部員による「自治的な活動」を基本とする

日々の活動は、部員自らが主体的に活動内容の計画・立案・実行を行います。
大人による指導は、直接的(オフライン)な指導は行いません。本部提供のリモート(オンラインorオンデマンド)によるアドバイスに限定します。部員は、オンラインアドバイスをはじめ、自ら収集した情報をもとに自ら考える「自治的な運営」を行うことを基本にします。

ゆえに、技能向上のための「習い事」とは異なる

部活動の本義は、部員が文化・芸術・科学等に親しみ、教育課程が目指す資質や能力(学習意欲の向上や責任感,連帯感の涵養等)を養うことにあります。従って、技能向上のための習い事的な活動は部活動の目的ではないと考えます。

ゆえに、大会や自主公演を目標にする「文化芸術団体」とは異なる

Poccaでは、日々の部活動を大会や自主公演のための練習の場とは捉えていません。部活動の中で仲間と過ごす時間全てが学びにとって大切だと考えます。
教育課程に準拠した学びを重視する観点から、Poccaは大会参加や自主公演は実施しません。文化・芸術・科学等に親しみ、個性を伸ばし、他者を尊重しながら協働することから得る学びを深めていきます。
→ Poccaが考える「教育課程に準拠した学び」とは?

 


社会的な位置づけ(2)

部活動が抱える社会課題を解消する観点からの位置づけ

部活動の選択肢が乏しい状況の解消

少子化に伴い、学校部活動の減少が進む中、特に文化部活動においては選択肢が限られています。
この現状を解消し、地域部活動の推進による選択肢の拡大をはかり、多様なニーズに対応出来る世界を目指します。

部活動の大人による私物化の解消

部活動の主役は部員です。関わる大人自身がスポットライトを浴びることへの充足感を動機に部活動が私物化されてしまい、「指導」の名目で、大人の糧になっているケースが散見されています。
この現状を解消し、部活動の本義に則り、部員一人ひとりが文化・芸術・科学等に親しみ、自由かつ主体的に活動できる世界を目指します。

部活動の費用高額化の解消

備品購入・外部講師の謝金支払い・練習会場の会場費・遠征費等により活動費用が高額化しています。
この現状を解消し、全ての対象者に、包摂的かつ公平に部活動参加の機会が提供される世界を目指します。

部活動の長時間化の解消

学生時代の時間は貴重であり、有限です。教育課程内の時間数とのバランスを欠き、長時間にわたり活動する部活動に所属することで、その他の体験や学習の機会が失われています。
この現状を解消し、部員が部活動以外にも多くの体験や学習の機会に恵まれる世界を目指します。

部活動の過熱化の解消

大会で成績上位を目指したり、壮大な自主公演を希求するあまり、部活動の本義に則った活動の範疇を超えて過熱化する傾向にあります。過熱化は、部員個々の活動に対する温度差を拡げ、考え方の違いから分断を招き、他者排斥につながるケースが見受けられます。
この現状を解消し、部員一人ひとりの個性を大切に、多様な他者を尊重する寛容性を育める世界を目指します。

部活動による教員の多忙化の解消

教員の多忙化は新しい教育課程を進める上で大きな課題として問題視されています。
この現状に対し、文化部活動の意義を再定義しながら地域への展開を推進することで、教員の働き方改革の一助になることを目指します。 

 


基本的価値観

Poccaは次の3点を基本的な価値観として共有しながら活動します。

一円融合 (いちえんゆうごう)

「部員一人ひとりが円周の上に立つ。」
円の中心に人を置かず、中心には理念を置く。
中心から全員が等距離に存在し、関わる部員やスタッフの間に上下関係は存在せず、役割が異なるだけという考え方。

万象具徳 (ばんしょうぐとく)

「あらゆる人には必ず取り柄や持ち味がある。」
それらを見つけて引き出し育て、世界に還元していく。
そのことが人を幸せにするという考え方。

道徳と経済の両立

「道徳なき経済は罪悪であり、経済なき道徳は寝言である。」
社会的使命を果たしつつ経済的自立も図る必要があるという考え方。  

 


活動指針1(運営に関する指針)

Poccaでは、次の4つを重要な指針として部の運営を行っています。

「毎年ゼロベース」による運営を行う

前年の活動形態をそのまま継承するのではなく、その年に集まったメンバー個々のニーズに則り、活動が変容します。
良き精神や考え方などは継承しますが、伝統を無批判に受け入れてしまう前例主義による思考停止状態に陥らない運営を心がけます。

「テクノロジー」を積極的に取り入れた運営を行う

教育課程が目指す方向に準拠しながら、「基本20年先の未来」を見据え、いまの社会で活用が進んでいるテクノロジーを積極的に取り入れていきます。

「プロジェクトチーム体制」による運営を行う

部長を頂点に据える上意下達式の組織(ピラミッド型)ではなく、円周の上に複数のプロジェクトが位置し、個々に意思をもって連動する「プロジェクトチーム体制」を編成します。
各プロジェクトの責任者が集まる統括委員会を調整機関とし、その長を学生の代表として位置づけます。

「民主的な合議」による運営を行う

民主的なプロセスによる運営を実践し、社会的責任を自覚しながら、地域と関わることを学んでいきます。
「市民社会でいかに振るまうか」を意識したシティズンシップ(市民性)教育を重視します 。

 


活動指針2(行事に関する指針)

Poccaでは行事に関して、次に掲げる原則をもとに、外部と内部それぞれの活動のねらいを明確にしています。

発信に関する原則

Poccaでは、外部に向けた自主公演としての「発表会」は行わず、予め定義された指針に従った内外に対する「発信」を行います。
あくまで部活動における主たる活動は「発表会」や「対外的な発信」ではなく、日々の活動そのものです。

外部向けの発信に関する指針

外部向けには、Poccaが推進する「地域部活」の在り方や学びのねらいを外部に発信することを目的とします。
主たる創作パフォーマンスのテーマは「地域の歴史・文化・産業」を基本とします。基本的価値観「道徳と経済の両立」を柱に、持続可能な部活動の在り方と地方創生へのビジョンを提言します。
(例:地域部活プレゼン&パフォーマンス)

内部向けの発信に関する指針

部員が互いの個性や得意分野を発揮しながら、相互理解を深め、新しい事柄に挑戦したりすることを目的とします。
基本的価値観「一円融合」「万象具徳」を体感しながら学びます。
一般的に言われる「発表会」は部の内部向けに限定して行います。
(Paletteでの実例:ウェルカムパーティ、冬の発表会、謝恩会)

 


行動指針

原則

Poccaに参画する全ての人は、Poccaの活動に参画中、Poccaが掲げる行動指針を意識します。
体現を約束するものではなく、日々の活動中に「意識すること」を約束するものです。

指針

礼節

私たちは、常に相手に敬意(リスペクト)を持つことを意識します。
例え相性が悪い相手であったとしても、相手には相手の考えや気持ちがあります。全ての相手自身、相手の考えや気持ちに対して、敬意を払います。

礼儀

私たちは、人間関係や組織運営を円滑に行うために、基本的なマナーや常識的な行動を知り、その場その人に合わせた礼儀作法を行います。

至誠

私たちは、真心をもって行動します。
「真心がある行動」とは、大事にしたいことを守り抜いた行動を指します。大事にしたいことを明確にすることで、判断・行動に迷いがなくなります。迷いがなくなると、自身の生き方や組織の存在に対して矜持を持つことが出来ます。そしてその矜持こそが生きる糧になります。

勤労

私たちは、自身や組織に与えられた役割・責任を全うします。
役割・責任を全うすることによって、信頼関係が構築され、活動の幅が広がり、出来ることの範囲が広がります。そのために、まずは、日頃からの小さな約束を守ることから意識します。

推譲

私たちは、自分が持っている力を自覚し、その力を必要としている人や組織に対して、惜しみなく自分の力を提供します。

分度

私たちは、部活動の本義を基本に、常に分相応の尺度をもって運営を行います。
国や自治体が定める部活動ガイドラインを遵守するほか、特に芸術表現の分野においては、学びの場である活動の立ち位置をわきまえ、興行の対価に相当する入場料の徴収はしません。

称賛

私たちは、相手を称賛することを大切にします。
称賛することは、相手の「徳」を見つけ育てることに繋がります。反対に、自身の行動の目的を称賛されることにおかない点にも注意を払います。あくまで、称賛されることではなく、称賛することを大切にします。

自責の念

私たちは、組織や自身の成長のために「私に出来たことはなにか?」を問い続けます。
特にネガティブなことが起きた時こそ自責の念を持つことを意識します。影響の輪を意識し、自身が変えられることに集中します。相手に状況を変えてもらうことを期待せず、自分で状況を変えていきます。

寛容

私たちは、感性・考え方・興味をもつ分野・技能スキル・言動の特徴など、自身とは異なる他者を尊重します。
部活動を通して、多様な他者と関わり、互いに理解しながら、より良い納得解を見出していくことを通して、寛容性を育んでいきます。

目的意識

私たちは、何事にも目的を明確に行動します。
活動や行動の目的を明確にすることで、活動や行動に意義を与えます。明確な目的を意識しないと、活動や行動が惰性に繋がり、周囲の理解・協力を得ることが困難になります。部員による自治を達成するためにも、我々は何事にも目的を意識した活動・行動を行います。

コスト意識

私たちは、金銭や時間といった資源は有限であることを自覚し、それらを有効に活用します。
また、自分自身の資源に限らず、他者の資源に対しても同様に考慮し、他者の資源の有効活用に努めます。

 


参照:部活動の定義

学習指導要領 より (文部科学省)

中学校学習指導要領 より 部活動の定義

◇中学校学習指導要領 (文部科学省、平成29年告示)

第1章 総則  第5 学校運営上の留意事項
1 教育課程の改善と学校評価,教育課程外の活動との連携等

ウ 教育課程外の学校教育活動と教育課程の関連が図られるように留意するものとする。特に,生徒の自主的,自発的な参加により行われる部活動については,スポーツや文化,科学等に親しませ,学習意欲の向上や責任感,連帯感の涵養等,学校教育が目指す資質・能力の育成に資するものであり,学校教育の一環として,教育課程との関連が図られるよう留意すること。その際,学校や地域の実態に応じ,地域の人々の協力,社会教育施設や社会教育関係団体等の各種団体との連携などの運営上の工夫を行い,持続可能な運営体制が整えられるようにするものとする。」

高等学校 学習指導要領 より 部活動の定義

◇高等学校学習指導要領 (文部科学省、平成30年告示)

総則編
第7章 学校運営上の留意事項
第1節 教育課程の改善と学校評価,教育課程外の活動との連携等
3 教育課程外の学校教育活動と教育課程との関連(第1章 総則 第6款 1 ウ)

ウ 教育課程外の学校教育活動と教育課程の関連が図られるように留意するものとする。特に,生徒の自主的,自発的な参加により行われる部活動については,スポーツや文化,科学等に親しませ,学習意欲の向上や責任感,連帯感の涵養等,学校教育が目指す資質・能力の育成に資するものであり,学校教育の一環として,教育課程との関連が図られるよう留意すること。その際,学校や地域の実態に応じ,地域の人々の協力,社会教育施設や社会教育関係団体等の各種団体との連携などの運営上の工夫を行い,持続可能な運営体制が整えられるようにするものとする。

高校生の時期は,生徒自身の興味・関心に応じて,教育課程外の学校教育活動や地域の教育活動など,生徒による自主的・自発的な活動が多様化していく段階にある。少子化や核家族化が進む中にあって,高校生が学校外の様々な活動に参加することは,ともすれば学校生活にとどまりがちな生徒の生活の場を地域社会に広げ,幅広い視野に立って自らのキャリア形成を考える機会となることも期待される。このような教育課程外の様々な教育活動を教育課程と関連付けることは,生徒が多様な学びや経験をする場や自らの興味・関心を深く追究する機会などの充実につながる。
特に,学校教育の一環として行われる部活動は,異年齢との交流の中で,生徒同士や教師と生徒等の人間関係の構築を図ったり,生徒自身が活動を通して自己肯定感を高めたりするなど,その教育的意義が高いことも指摘されている。
そうした教育的意義が部活動の充実の中のみで図られるのではなく,例えば,運動部の活動において保健体育科の指導との関連を図り,競技を「すること」のみならず,「みる,支える,知る」といった視点からスポーツに関する科学的知見やスポーツとの多様な関わり方及びスポーツがもつ様々な良さを実感しながら,自己の適性等に応じて,生涯にわたるスポーツとの豊かな関わり方を学ぶなど,教育課程外で行われる部活動と教育課程内の活動との関連を図る中で,その教育効果が発揮されることが重要である。
このため,本項では生徒の自主的,自発的な参加により行われる部活動について,
@ スポーツや文化及び科学等に親しませ,学習意欲の向上や責任感,連帯感の涵養,互いに協力し合って友情を深めるといった好ましい人間関係の形成等に資するものであるとの意義があること,
A 部活動は,教育課程において学習したことなども踏まえ,自らの適性や興味・関心等をより深く追求していく機会であることから,第2章以下に示す各教科等の目標及び内容との関係にも配慮しつつ,生徒自身が教育課程において学習する内容について改めてその大切さを認識するよう促すなど,学校教育の一環として,教育課程との関連が図られるよう留意すること,
B 一定規模の地域単位で運営を支える体制を構築していくことが長期的には不可欠であることから,設置者等と連携しながら,学校や地域の実態に応じ,教師の勤務負担軽減の観点も考慮しつつ,部活動指導員等のスポーツや文化及び科学等にわたる指導者や地域の人々の協力,体育館や公民館などの社会教育施設や地域のスポーツクラブといった社会教育関係団体等の各種団体との連携などの運営上の工夫を行うこと,をそれぞれ規定している。
各学校が部活動を実施するに当たっては,本項や,中央教育審議会での学校における働き方改革に関する議論及び「運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」(平成30 年3月スポーツ庁)も参考に,生徒が参加しやすいよう実施形態などを工夫するとともに,生徒の生活全体を見渡して休養日や活動時間を適切に設定するなど生徒のバランスのとれた生活や成長に配慮することが必要である。その際,生徒の心身の健康管理,事故防止及び体罰・ハラスメントの防止に留意すること。

 


バナースペース

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NPO法人 日本地域部活動文化部推進本部


問い合わせ先:
Pocca本部事務局
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支援:
静岡県文化プログラム



静岡県文化プログラム推進委員会は、「地域とアートが共鳴する」をテーマに、オリンピック憲章で定められた文化プログラムを進めています。文化・芸術による地域活動の振興を目指し、様々な団体等との協働による多彩なプログラムに取り組みます。
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